建設キャリアアップシステム(CCUS)は平成31年4月からの運用開始から5年が経過し、現在は技能者が約146万人、事業者登録数は約27万社となってきています。
国土交通省は「CCUS利用拡大に向けた3か年計画」を公表し、これまでの取組の継続とCCUSに蓄積された情報を活用して、より建設業の処遇改善や業務効率化につながる取組を一層拡大していくことを考えています。
令和6年度からの3か年となりますが主な内容は下記のとおりとなります。
もし登録はしているが運用はしていない事業者や登録がまだの建設業者(一人親方を含む)がありましたらお早めに導入や運用を検討されてはいかがでしょうか。
当事務所ではCCUS登録行政書士の事務所として建設業者様のサポートしていきたいと考えています。
【CCUS利用拡大に向けた3か年計画の主な内容】令和6年度から令和8年度まで
①経験・技能に応じた処遇改善
・改正建設業法に基づき、「労務費の基準」を踏まえた労務費を下請業者まで行き渡らせ、その上で、下請業者にはCCUSの技能レベルに応じた賃金(レベル別年収)の支払徹底を求める。
・上記を行うために「建設Gメン)が監視したり、「労務費の基準」の作成やCCUSとの連携の在り方を検討する。
・レベル別年収の示し方等について検討の上、令和6年3月から適用されている公共工事設計労務単価が賃金として行き渡った場合に考えられるレベル別年収へ改定。
・CCUSレベルに応じた賃金支払の確認システムの構築する。
・法定福利費の支払確保(社会保険加入の徹底)
・CUSレベルに応じた賃金・手当制度の倍増する。
・CCUSを活用した「技能者を大切にする適正企業」の評価向上・受注機会拡大
・外国人材の適正な処遇の確保する。
・施工能力等の見える化評価の促進する。
②共通のデータ基盤としてのCCUSを活用した事務作業の効率化と省力化
・CCUS登録情報と労務安全システムの情報連携による事務の効率化する。
・施工体制台帳の作成、提出義務の合理化しCCUSを利用して発注者側が台帳記載事項を電子閲覧できるようにする。
・改正建設業法に基づくICT指針に、CCUSを活用した現場管理作業の効率化を位置づけする。
・技能者向けスマホアプリを開発して、就業履歴、資格、建退共掛金の積立状況を手元で確認できるように対応し、また紙の資格証の携行が不要となるように対応。
・CCUSと建退共との連携完結による事務の効率化。
・適正な一人親方の確認の効率化。
③CCUSによる就業履歴の蓄積と能力評価の拡大
・カードリーダー等がないために修行履歴を蓄積できない現場の解消
・公共工事、民間工事における就業履歴の推進
・技能者、事業者登録に係る事務負担の軽減(CCUS認定アドバイザー、CCUS登録行政書士)
・能力評価の拡充(レベル判定のワンストップ化、手数料の減額による負担軽減)